法人向けの節税対策
法人税とは、会社が得た利益に対して課される税金のことを指します。少しでも法人税の額を減らしたいというのは、事業主の皆さまが感じていることと思います。この記事では、法人税の算定方法のご説明と、法人税の節税方法についてのご紹介を行います。
まず、法人税の算定方法についてご説明します。最初に、益金から損金を引いて課税対象額を算定し、それに対して税率をかけます。それによって求められた額から各種控除を引くことによって納税額が算定されます。法人税は、以上のような算定方法で計算されています。
そして、益金とは、税法上の収益のことを指します。また、損金とは、税法上の費用に相当するものです。実は、会計上の収益、費用に当たるものが税法上そのまま収益、費用とみなされるとは限らないため、このように呼ばれています。
法人による節税対策には、大別して次の3つの方法があります。
①益金を減らすことで課税対象となる所得額を減らす
②損金として扱われていない項目を損金とし、所得額を減らす
③国が実施している特別控除制度を利用し税額を減らす
という3つの方法です。この記事では、代表的な法人税の節税方法についても説明します。
■代表的な節税方法
・赤字の繰り越し
赤字の繰り越しとは、過去の赤字だった事業年度と黒字の年度の所得を相殺することです。赤字の繰り越しを行うことで、所得額を減らすことができ、結果として法人税の税額を減らすことができます。なお、赤字を繰り越しすることのできる期間は法律によって決められていますので注意が必要です。
・貸倒引当金の利用
債権のなかに回収が困難な売掛金があれば、貸倒引当金を計上することにより節税を行うことができます。貸倒引当金を計上することで、損金を増やすことができます。その結果として、所得が減り、節税をすることが可能です。
・役員報酬の設定
役員報酬を設定すると利益を少なく計上できるので、その分納税額が減ります。しかし、役員報酬の額が高い場合には、役員個人にかかる所得税や住民税、さらに社会保険料も高くなってしまいます。一方で、役員報酬の額を低くした場合には、法人税が多くかかってしまいます。そのため、税理士などの専門家に相談しながら適切な役員報酬の額を設定する必要があります。
・経費の計上
社宅などの福利厚生費などを経費として計上することで利益を減らすことができ、納税額を減らすことができます。
※注意
中には法人の契約した保険のように節税ではなく、単なる課税の繰り延べとなるケースも存在します。
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